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'23/11/10 障がいお役立ち情報№74(障害認定基準-そしゃく・嚥下機能➀)


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 今回はそしゃく(※1)・嚥下機能(※2)の障害認定基準に関して、「適用となる疾患」「障害等級」「そしゃく・嚥下機能の障害の範囲」「障害の認定要領➀( 2級 / 国民年金&厚生年金保険が対象 )」について書いていきます。

(※1)「そしゃく」

     ➾ 食べ物を噛み砕いて唾液と混ぜ合わせ、やわらかく飲み込みやすい食塊(しょっかい)

にすること。

   (※2)「嚥下機能」

     ➾ 口の中で噛みつぶした食物を飲み込み、続けて胃に送る機能のこと。

【適用となる疾患】

●適用対象となる疾患の例は次のとおりです。

  ❶ 腫瘍や外傷の切除による顎( 顎関節を含む )・口腔・咽頭・喉頭の欠損など

  ❷ 重症無筋力症

  ❸ 筋ジストロフィー

  ➍ 筋委縮性側索硬化症( ALS )

       他となっております 。

【障害等級】

国民年金及び厚生年金保険の両方が対象となる障害認定基準は次のとおりとなっております。

 ● 障害等級1級 ➾ 該当ナシ

 ● 障害等級2級

  ❶ そしゃくの機能を欠くもの

厚生年金保険のみが対象となる障害認定基準は次のとおりです。

 ● 障害等級3級

  ❶ そしゃくの機能に相当程度の障害を残すもの

 ● 障害手当金

  ❶ そしゃくの機能に障害を残すもの

【「そしゃく・嚥下機能の障害」の範囲】

●適用対象となる範囲は次のとおりです。

  ❶ 歯

  ❷ 顎( 顎関節を含む )

  ❸ 口腔( 舌・唇・硬口蓋(※3)・頬・そしゃく筋など )

  ➍ 咽頭

  ❺ 喉頭

❻ 食道

   等の器質的・機能的障害( 外傷や手術の影響による変形及び障害を含む )によって、食物の接

 種が困難な状態、或いは誤嚥(※4)の危険が大きいものとなっております 。

   (※3)「硬口蓋」

     ➾ 口蓋のうち、前部の硬い部分。口蓋の「蓋」とは"ふた"のことであり、口蓋とは口腔を

ふたする天井部分のことを示す。

   (※4)「誤嚥(ごえん)」

     ➾ 飲食物や唾液を飲み込んだとき、気道(気管)に入ってしまうこと

【「そしゃく・嚥下機能の障害」の認定要領➀】

障害の程度の認定要領概論

  摂取できる食物の内容、摂取方法によって以下のように区分され、関与する器官・臓器の形態・機

 能、栄養状態なども十分考慮して総合的に認定することとなっております。

障害等級2級「そしゃくの機能を欠くもの」( 国民年金及び厚生年金保険の両方が対象 )

  下記❶~❸のいずれかに該当する場合となります。

  ❶ 流動食以外は摂取できないもの

  ❷ 経口的に食物を摂取できないもの

❸ 経口的に食物を摂取することが極めて困難なもの( 食餌が口からこぼれ出るため常に手・器物

でそれを防がなければならない状態、または、1日の大半を食事に費やさなければならない程度

のもの )  

今回はそしゃく・嚥下機能の障害認定基準に関して、「適用となる疾患」「障害等級」「障害の認定要領➀( 2級 / 国民年金&厚生年金保険が対象 )」について書きました。次回も「そしゃく・嚥下機能の障害➁」として引き続き「障害の認定要領➁( 3級&障害手当金 / 厚生年金保険のみが対象 )」「その他の留意事項」について書きたいと思います。


最後までお読み頂きありがとうございました!


【参考文献】

・医療・福祉・年金相談の現場で役立つ!障害年金実務必携 / (株)日本法令 /

                            令和2年4月1日初版2刷 / 加賀佳子 著

・知りたいことが全部わかる!障害年金の教科書 /

         漆原香奈恵・山岸玲子・村山由希子 / (株)ソーテック社 / 2019年12月31日

・日本年金機構 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準「01.pdf (nenkin.go.jp)

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