'25/12/05 障がいお役立ち情報№182(心疾患の障害⑬)
- akihisa-fukuda
- 4 日前
- 読了時間: 4分
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前回に引き続き今回も心臓疾患による障害に関して書いていきます。
今回で「心疾患の障害」は最後となります。最後の回は「心疾患による障害認定基準」のうち、「障害認定日の取り扱い」「NYHA」の2点について書きます。
【障害認定日の取り扱い】
⒈心臓ペースメーカー、ICD(植込み型除細動器)、または人工弁を装着した場合の障害認定日
心臓ペースメーカー、ICD(植込み型除細動器)、または人工弁を装着した場合の障害認定日は、それらを装着した日(初診日から起算して1年6ヶ月を超える場合を除く)となります。ただし、装着した日が、初診日から1年6ヶ月経過日後である場合は、原則どおり、1年6ヶ月経過日が障害認定日となります。
【NYHA】
⒈NYHAによる分類
「NYHA」とは、ニューヨーク心臓協会(New York Heart Assosiation)が定めた分類のことです。
認定要領の1級の例示で適用されているNYHA心機能分類では、心不全の状態について次の通り分類されております。
Ⅰ度 心疾患はあるが身体活動に制限はない。日常的な身体活動では著しい疲労、動悸、呼吸困難あるいは狭心痛は生じない。
Ⅱ度 軽度の身体活動に制限がある。安静にしているときは症状がない。日常的な身体活動で労作で疲労、動悸、呼吸困難あるいは狭心痛を生じる。
Ⅲ度 高度な身体活動に制限がある。安静にしているときは症状がない。日常的な身体活動以下の労作で疲労、動悸、呼吸困難あるいは狭心痛を生じる。
Ⅳ度 心疾患のためいかなる身体活動も制限される。心不全症状や狭心痛が安静時にも存在する。わずかな労作でこれらの症状は増悪する。
⒉認定要領で障害等級が定められている状態と障害認定日の関係
認定要領で障害等級が定められている状態と、障害認定日の特例を整理すると、以下の通りとなります。 ただし、装着した日が、初診日から1年6ヶ月経過日後である場合は、原則どおり、1年6ヶ月経過日が障害認定日となります。
ア 人工弁|心臓ペースメーカー|ICD(植込み型除細動器)
●障害等級:3級 ●障害認定日の特例:装着日
イ 心臓移植|人工心臓・補助人工心臓
●障害等級:1級(※) ●障害認定日の特例:移植日|装着日
(※)1~2年程度経過観察したうえで症状が安定している場合は、障害等級の見直しがあります。
ウ CRT(心臓再同期医療機器)|CRT-D(除細動機能付き心臓再同期医療機器)
●障害等級:2級(※) ●障害認定日の特例:装着日
(※)1~2年程度経過観察したうえで症状が安定している場合は、障害等級の見直しがあります。
エ 人工血管(ステントグラフトを含む)を挿入置換し、かつ、一般状態区分が「イ」か「ウ」の場合
●障害等級:3級 ●障害認定日の特例:挿入置換日
今回は心疾患による障害認定基準のうち、「障害認定日の取り扱い」「NYHA」の2点について触れました。今回で「心疾患の障害」は最後となります。次回からは「腎疾患による障害」について書いていきます。次回は「腎疾患の障害①」として、「適用となる疾患例」「障害等級」の2点について書きます。
最後までお読み頂きありがとうございました!
【参考文献】
・医療・福祉・年金相談の現場で役立つ!障害年金実務必携 / (株)日本法令 /
令和2年4月1日初版2刷 / 加賀佳子 著
・知りたいことが全部わかる!障害年金の教科書 /
漆原香奈恵・山岸玲子・村山由希子 / (株)ソーテック社 / 2019年12月31日
・日本年金機構 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準「01.pdf (nenkin.go.jp)」





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