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 今回は「血液・造血器疾患による障害」の中でも「障害認定要領の重要点」について書きます。

【障害認定要領の重要点】

⒈  認定要領では、共通事項として、一般状態区分と、1級から3級の等級に該当する状態の一部例示が示されたうえで、

  ❶ 赤血球系・造血不全疾患( 再生不良貧血 / 溶血性貧血 等 )

  ❷ 血栓・止血疾患( 血小板減少性紫斑病 / 凝固因子欠乏症 等 )

  ❸ 白血球系・造血器腫瘍疾患( 白血病 / 悪性リンパ腫 / 多発性骨髄腫 等 )

の区分ごとに臨床所見(A表)と異常検査所見(B表)が定められており、認定はこれらのほか、他の検査成績、合併症の有無とその程度、治療や病状の経過等を参考として総合的に行われるものとされております。また、血液・造血器疾患は多岐にわたり、病態により生じる臨床所見や検査所見もさまざまなことから、認定は必ずしもA表とB表によるものではないことも示されております。


⒉ 血栓疾患、凝固因子欠乏症でインヒビターが出現している状態と、凝固第2因子(フィブリノゲン)が欠乏している状態の場合は、検査所見(B表)によらず、総合的に認定が行われることが明記されています。


⒊ 輸血や補充療法により検査数値が一時的に改善する場合は、治療前の検査成績に基づいて認定されます。


⒋ 白血球系・造血器腫瘍疾患で、治療の副作用による障害がある場合、有害事象共通用語基準(CTCAE:Common Terminology Criteria for Adverse Events)の、グレード2(中等症)以上の程度を参考として、A表の区分をⅡ以上とすることが明記されています。


  今回は血液・造血器疾患による障害認定基準のうち、「造血幹細胞移植の取扱い」について触れました。次回も引き続き「血液・造血器疾患の障害」について見ていきます。今回で神経系統の障害認定基準は最後となります。

ところで、先月4/15は年金支給日でしたね!4/15の年金支給日は令和8年度に入って初めての年金支給日となる一方で、令和7年度「分」最後の年金支給日となります。という流れもあり、ここで障害認定基準の解説は一旦お休みして、次回からは令和8年度の公的年金支給額について書いていきます。次回は「令和8年度の公的年金支給額①」として、「公的年金の支給時期」「国民年金(老齢基礎年金)の支給金額」について書きます。

最後までお読み頂きありがとうございました!

 

【参考文献】

・医療・福祉・年金相談の現場で役立つ!障害年金実務必携 / (株)日本法令 /

                            令和2年4月1日初版2刷 / 加賀佳子 著

・知りたいことが全部わかる!障害年金の教科書 /

              漆原香奈恵・山岸玲子・村山由希子 / (株)ソーテック社 / 2019年12月31日

・日本年金機構 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準「01.pdf (nenkin.go.jp)

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 今回は「血液・造血器疾患による障害」の中でも「造血幹細胞移植の取扱い」について書きます。

【造血幹細胞移植の取扱い】

❶造血幹細胞移植を受けた場合は、術後の症状、移植片対策宿主病(GVHD)の有無およびその程度、治療経過、検査成績および予後等を十分に考慮して総合的に認定するものとされています。

❷慢性GVHIについては、日本造血細胞移植学会(ガイドライン委員会)において作成された『造血細胞移植ガイドライン』における慢性GVHDの臓器別スコアおよび重症度分類を参考にするものとされており、認定時の具体的な日常生活状況を把握したうえで、併合(加重)認定の取扱いは行うことなく、諸症状から総合的に認定されることとされております。

❸既に障害年金を受給している間に造血幹細胞移植を受けた場合は、移植片が生着し、安定的に機能するまでの間を考慮して、術後1年間は従前の等級とされることになっております。

 

 

【慢性GVHD(移植片対宿主病)の全般的重症度(NIH)】

● 軽症

1か所あるいは2か所の臓器障害で各臓器スコアが1を超えない、かつ肺病変を認めない。


● 中等症

① 3か所以上の臓器障害を認めるが、各臓器スコアは1を超えない。

② 肺以外の1臓器以上でスコア2の障害を認める。

③ スコア1の肺病変           のいずれか


● 重症

① 少なくとも1つの臓器でスコア3の臓器障害を認める。

② スコア2あるいは3の肺病変      のいずれか


● 付記

皮膚:スコア2以上の皮膚病変を認める場合に全般的重症度に換算される。 肺:FEV1を全般的重症度の換算に用いる。 はっきりとした GVHD 以外の原因による臓器障害がある場合には、その臓器は換算しない。 GVHD を含む複数の原因による臓器障害である場合は、そのまま換算する。


  今回は血液・造血器疾患による障害認定基準のうち、「造血幹細胞移植の取扱い」について触れました。次回も引き続き「血液・造血器疾患の障害」について見ていきます。次回は「血液・造血器疾患の障害⑨」として、「障害認定要領の重要点」についてです。

最後までお読み頂きありがとうございました!

 

【参考文献】

・医療・福祉・年金相談の現場で役立つ!障害年金実務必携 / (株)日本法令 /

                            令和2年4月1日初版2刷 / 加賀佳子 著

・知りたいことが全部わかる!障害年金の教科書 /

              漆原香奈恵・山岸玲子・村山由希子 / (株)ソーテック社 / 2019年12月31日

・日本年金機構 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準「01.pdf (nenkin.go.jp)

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 さて、今回は「血液・造血器疾患による障害」の中でも「検査成績の注意点」及び「障害認定上の留意点」の2点について書きます。

【検査成績の注意点】

 検査成績は、その性質上変動しやすいものであるため、障害の程度の判定においては、最も適切に病状をあらわしていると認められる検査成績に基づいて行われるものとされております。

 特に、輸血や補充療法によって検査成績が一時的に改善する場合は、治療前の検査成績に基づいて認定を行うこととされております。

【障害認定上の留意点】

 血液・造血器疾患の病態は、各疾患による差異に加えて、個人差も大きくあらわれ、病態によって生じる臨床所見・検査成績もさまざまなものとなるため、障害の認定にあたってはA表およびB表によるもののほか、他の一般検査、特殊検査および画像診断などの検査成績、病理組織および細胞所見、合併症の有無とその程度、治療および病状の経過なども参考とすることとし、障害認定時の具体的な日常生活状況などを十分に把握して、総合的に認定することとされております。

  

  今回は血液・造血器疾患による障害認定基準のうち、「検査成績の注意点」及び「障害認定上の留意点」の2点について触れました。検査成績については、一時的な数値のみを参照しても意味をなさず、良い結果も悪い結果も踏まえて、現在の病状を示す一番適切な数値を用いる旨の記載があります。また、障害認定上の留意点においては、それぞれの疾患による違いや、さらには、患者一人一人の個人差も大きい結果となるので、認定基準のA表やB表のみで画一的に判断するだけでなく、必要に応じて他の主要な検査結果も踏まえて総合的に判断する旨の記載があります。いずれも重要で注意が必要な点であると思います。次回も引き続き「血液・造血器疾患の障害」について見ていきます。次回は「血液・造血器疾患の障害⑧」として、「造血幹細胞移植の取り扱い」についてです。

最後までお読み頂きありがとうございました!

 

【参考文献】

・医療・福祉・年金相談の現場で役立つ!障害年金実務必携 / (株)日本法令 /

                            令和2年4月1日初版2刷 / 加賀佳子 著

・知りたいことが全部わかる!障害年金の教科書 /

              漆原香奈恵・山岸玲子・村山由希子 / (株)ソーテック社 / 2019年12月31日

・日本年金機構 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準「01.pdf (nenkin.go.jp)

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